くび
首は大事な神経が集まる場所です。首に異常があると全身に不調をきたします。首に痛みや腫れ、違和感を感じた時には早めに耳鼻咽喉科に受診することをおすすめします。

このような症状はありませんか?

  • 首が腫れている
  • しこりがある
  • 触ると痛い
  • 頭が重い
  • 熱感がある
  • しびれがある

主な疾患

甲状腺の病気

甲状腺とは、のどぼとけの下の方にあり、蝶が羽を広げたような形をしています。甲状腺ではヨウ素(ワカメや昆布などに多く含まれる)を材料として甲状腺ホルモンを作り出しています。この甲状腺ホルモンは体の発育や成長、新陳代謝などに欠かせない働きをしています。また、成長期にある子供の甲状腺は、特にヨウ素を吸収しやすいといわれ、正常な成長や発達にも不可欠なホルモンです。しかし、甲状腺ホルモンは多すぎても、少なすぎても体に支障をきたします。 甲状腺ホルモンが増えすぎると、甲状腺機能亢進症になり、急激な体重減少、動悸や息切れ、手の震え、多汗などの症状がでてきます。代表的な疾患にバセドウ病があり、眼球突出をきたすことがあります。 逆に甲状腺のホルモンが少なすぎると、体重増加、疲労感やむくみ、薄毛や冷え性などといった症状があり、甲状腺機能低下症(橋本病)といった病気の発症につながります。 どちらも甲状腺のホルモン分泌異常が原因で、女性に多い病気です。 この他、甲状腺内にしこりができる甲状腺腫瘍(良性腫瘍、悪性腫瘍)がありますが、何より早期発見が重要です。ただの疲れだろうと放置せず、体が不調の場合は一度ご相談ください。

検査

血液検査、超音波検査を行います。検査の結果、CTやMRIの画像検査が必要になった場合は速やかに隣接する「まえだ脳神経外科」と連携をとり、CTやMRIを用いて正確な診断を行うことができます。

治療

甲状腺の病気はきちんと治療すれば治せる病気です。 甲状腺機能低下症には甲状腺ホルモンを補う薬を用い、甲状腺機能亢進症には抗甲状腺薬を用います。甲状腺腫や甲状腺がんでは、手術や放射線療法を行います。 患者さんのご年齢や症状に応じて、お一人おひとりに合った治療方針をご提案いたします。

予防

甲状腺ホルモンの生成にはヨード(ヨウ素)が必要です。ヨードは海藻類やうがい薬に多く含まれており、日本人は海藻類を多く摂取するため欠乏することがほとんどありません。そのため、ヨードを過剰に摂取すると甲状腺の機能が低下することがあります。 ヨードが多く含まれている食べ物は、昆布、ワカメなど海藻類、青魚や貝類などですが、特に昆布はヨードがたくさん含まれていますので、摂り過ぎには注意し適量を心がけましょう。その他、バランスとの取れた食事や適度な運動をし、ストレスを溜めないようにしましょう。

耳下腺、顎下腺の病気

唾液腺腫瘍

耳の下や顎の下が腫れたとき、耳下腺腫瘍や顎下腺腫瘍の可能性があります。多くは良性で、良性腫瘍では腫れ以外の症状はほとんどありません。悪性腫瘍では顔面麻痺や腫れた部位が痛くなることもあります。良性の場合は手術による腫瘍の摘出が代表的な治療法で、特殊な場合を除き、命にかかわることはありません。ですが、悪性の場合は生命を脅かす危険があります。唾液腺にできた腫瘍のほか、リンパ節への転移やその他の臓器への転移を考慮した治療が必要です。腫瘍の摘出手術、抗がん剤、放射線などを総合的に組み合わせて治療を行います。

唾石症

唾石症は、唾液腺や口内に唾液を流出させる管の中に石のような塊ができる病気です。何らかの原因で唾液に含まれるカルシウムが入り込んでしまった細菌などの異物を核にして固まって唾石ができるといわれています。顎下腺が腫れる病気で一番多いのが、唾石症です。唾石が狭い部分に詰まると唾液の流れが悪くなり、詰まった部分より奥に唾液が溜まり、風船のように膨らんで腫れるため、痛みが出てきます。食事をすると唾液の分泌が増えるので、痛みや腫脹が増します。炎症症状が強い場合、発熱することもあります。治療法は、まず抗菌薬や鎮痛薬で治療します。小さな唾石なら自然と出てくることがあります、症状が重い場合は、摘出手術を行います。

ムンプス感染症(おたふく風邪)

おたふく風邪とも呼ばれる流行性耳下腺炎で、ムンプスウイルスによって耳の下が腫れる病気です。主に3~6歳くらいの子供に多く発症しますが、あらゆる年代でも感染する可能性があります。症状としては、2~3週間の潜伏期間を経て、耳周辺や顎の下の腫れや痛み、39℃近い発熱が現れます。その他にも風邪に似たような症状を伴うことがあります。大人がムンプス感染症にかかると比較的症状が重くなる傾向にあります。髄膜炎や難聴、精巣炎、卵巣炎などの合併症を引き起こすことがあります。激しい頭痛や嘔吐、耳の聞こえが悪いなどの症状がある場合、早めの受診をおすすめします。また、任意接種で全額自己負担になりますが、ワクチン接種で予防することができます。

シェーグレン症候群

唾液腺や涙腺などの分泌が低下して、口腔内の乾燥や目の乾燥が主な症状の自己免疫疾患です。関節リウマチや全身性エリテマトーデスなどの膠原病の一種です。中年の女性に多い傾向です。根本的な治療法がなく、症状に対しての対処療法が中心となります。耳鼻科では、患者さんの症状に合わせて、口腔内を清潔に保つために口腔ケアを行なったり、唾液腺を刺激するお薬や口腔内の乾燥を緩和するお薬などを処方いたします。